楽器とのめぐり合いは不思議です。音色に惚れ込む場合もありますし、音がでるよろこびもありまし、楽器を演奏する人が素敵だったりということもあります。親から先生のところに連れて行かれたり、体が大きいので、、、、という例もあるかと思います。いずれの場合でも、惚れ込んだり、押付けられたりするものですからあまり楽器との相性について考えることはないようです。
現代に生き残っている楽器は長い競争に勝ち抜いた楽器達です。それぞれに競争に勝ち抜くだけの強い魅力と個性を秘めています。木管楽器はその彩の豊かさで、金管楽器は力強さで、弦楽器は感情の表現で、鍵盤楽器は独立性で、という具合でしょうか。そのような魅力は多くの名人によって100年以上の歳月をかけて確立されたものです。
このような理由で、ある楽器の魅力を完全に引き出すことは至難の技であり、アマチュアにはまず達成できません。だからどの楽器にも一生をつぎ込んで試してみる深さがあります。しかし楽器により、難易度の所在がいろいろに異なります。人間も得て不得手がずいぶんありますので、この辺を考えながら自分の個性と目的にあった楽器を選択することは大変に重要なことです。
ここでは、鍵盤楽器、木管楽器、弦楽器についてご説明したいと思います。金管楽器と打楽器には私に十分な知識と演奏経験がありませんので少々感想を述べるにとどめます。
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