調号の効果は五線が続く限り、すべての同名のおとについて作用するのでとても簡明です。 ただし、楽譜の段が変わった時には調号を書き直す必要があります。
臨時記号の効果 臨時記号は幹音(何もつかない音)に対して作用します。シャープ、フラットは幹音を半音上げるか、下げるかの作用です。ダブルシャープ、ダブルフラットは幹音を全音上げるか、下げるかの作用です。そしてナチュラルは、臨時記号(シャープでも、ダブルシャープでも)を一挙に幹音に戻します。(ダブルナチュラルはありません) 前後の調号や臨時記号と相対的な関係を持ちません。
臨時記号は、臨時記号がつけられた音とその後の同じ音に対して、小節の範囲内だけで作用します。
音:
(1)したがって、臨時記号がつけられた音のオクターブ上、オクターブ下のような1オクターブ以上はなれた音には作用しません。
(2)したがって、同じ五線内で、音部記号がかわっても、同じ音ならば作用します。
(3)例外としては次の小節の音にタイでつながっているときは、タイの音までは効果が延長します。 タイが何小節続いても効果は継続です。
(4)一つの小節内に複数の臨時記号があらわれても、臨時記号は独立に幹音に対して作用します。
A)4拍目のシャープは不要です。このように書いてあっても決してダブルシャープの音にはなりません。 親切記号としてかかれることもあります。
B)、C)もA)と同様です。
D)ナチュラルは幹音に音を戻します。したがってF-Fisis-F-Fisになります。
E)ダブルシャープも幹音に対して作用しますから、F-Fis−Fisis−Fisです。
臨時記号は前後の調号や臨時記号と相対的な関係を持たないことが分かれば混乱しません。
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