a)出発調が長三和音(Dur)の場合にはその長三和音をV度とするMollに行く。
b)出発調が短三和音(Moll)の場合にはその短三和音(I度)からVI度に行く。
音:
この場合、C-durをf-mollのV度と考えて直ちにf-mollに行くことは、前に述べたようにあまり良くないのですが、このように簡単な場合には六の和音を通ればそれほど悪くは響きません。しかもはるかに容易に転調できます。
III度を使用することもできます。
III度の第五音をEsにしてIV度に導くこともできますが、この場合には多少半音階的転調の要素が出てきます。
弱拍部から始めたのは終わりを強拍部にするためです。
以上の四つの例では第一の場合を除いて、すべてC durのI度をf-mollのV度と転義してたやすく転調を行っています。
以後の複雑な転調でもまずこの方法で最初の転義を行うのが、多くの場合最も好都合です。
次のような転調もできます。
fis-mollからDes-durへの転調では、一つ先の調であるes-mollに到達して、そこから戻ってDes-durへと転調します。
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