音:
一つの中間調をへだてた調への転調は、近親関係調への転調と同様に簡単に行えます。
例20ではC-durの専属和音中にg-mollの専属和音がないために多少複雑になっていますが、二重化しているだけです。
転調は、自然に変化してゆくのが望ましいので、次の例21のように最初の四つの和音の低音が基本位置をとり、五度圏を順次下方に回ってゆくような進行は不自然であり、上手な転調とはいえません。
あるいは
例23では第二小節の最初にFisがアルト声部に現れるほか、第3小節の前の掛留や旋律的な理由からVII度が使用されるなど多少複雑に響きます。 最初の三つの和音は五度圏を上向して進行していますが、掛留によってその感じが多少弱められています。
B-durに転義してからVI度に進むときに、並行五度ができやすいので注意してください。
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