ある和声音に隣接する和声外の音を隣接音といい、典型的なものはある和声音から隣の音に(全音階的、または半音階的)またもとの和声音にかえる下記の例です。
音:
次の例のように、一方だけが和声音に接している場合も隣接音です。
上記の例b)の場合特に変過音ともいいます。
和声音の下にできる隣接音は半音階的に進むことが多く、和声音の上にできる隣接音はその調の所属音に進むことが良くあります。
まれに全く自由に導入する和声外音が現れますが、これは普通その和声の根音から数えて六度にある音が使われます。
この六度が主和音の五音とともに響いた場合、I度のSexte ajoutee(六度の付加された和音)ともいわれます。
隣接音は他の和声外音と同様に三度または六度で重複することができます。(例a)。また長く連続する連接音を和音と思い違いするような場合もあります。
*)第二小節目のD,F,Asはすべて主和音の隣接音と解釈します。D,F,AsはCを根音にした二の和音の形ですが、第七音がCが重複され、かつ解決もしていないので和音として取り扱いません。
和声音と同時に隣接音が響く場合、興味ある不協和音的効果をもたらすことがあります。
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